コロナ禍の最中、2020年1~9月期で東京の不動産投資額が世界首位となったことはご存知でしょうか。不動産サービス大手、ジョーンズラングラサール(JLL)の調査によると2020年1-9月の東京圏への商業用不動産投資額が194億ドル(約2兆円)と世界首位となり、前年同期の4位から躍進、2021年度も堅調との見通しでした。不動産投資初心者の方であれば特に、活況ある地域で始めることは成功の糸口になりえます。今回は不動産投資を始めるなら東京、という観点からお話をしていきたいと思います。
不動産投資額の上位都市
以下の表はJLLの資料によるものです。対昨年では4位であった東京が首位に上がっています。コロナの影響によりアメリカの雇用統計では非農業部門の失業者数が2020年3月は失業率4.4%であったのに対して4月はリーマンショック直後の2009年10月が10.0%を超える14.7%にも達しました。ロックダウンの影響によりニューヨークの経済も急激に悪化し家賃の下落も大きいものでした。
参考:賃貸不動産ポータルZUMPER 2020年9月のレポート
順位 | 2020年 1~9月期 | 2019年 1~9月期 |
1位 | 東京 | ニューヨーク |
2位 | ソウル | パリ |
3位 | ロンドン | ソウル |
4位 | パリ | 東京 |
5位 | ニューヨーク | ロサンゼルス |
欧米に比べると日本ではコロナ死亡率が低い傾向にあることや政府によるコロナ対策などの要因で経済が比較的安定していることや在宅時間の長期化、ECサイトの利用拡大を背景に賃貸需要は安定し、利回りが大きく下がる事態にはなりませんでした。渡航制限により海外投資家の動きが鈍化すると思いきや内見や重説にwebカメラを利用することでこのハードルを下げることができ、地方や海外にいても日本の不動産を購入することができる状態にあります。
日本の中でも東京が不動産投資に最適な理由
コロナによって日本でも地方移住の機運が高まっており、総務省発表の“7月の人口移動報告”によると24年ぶりに東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)から他の道府県への転出が転入を1459人上回ったことも発表されています。しかし長年にわたり構築されてきた経済の流れから都心集中の構図が崩れるほどではないように感じます。そのためいずれコロナが収束すると同じように流入が増加する可能性は高いといえます。
海外の投資家も注目する東京ですが入居率の高さもあるでしょう。2020年6月に“第8回 全国賃貸住宅実態調査”として発表された東京都の単身者向け物件の入居率は98.47%(空室率1.53%)であり全国で空室率が最も低いのです。
また、NOI率(利益率)の視点から見ると単身者向け物件のNOI率TOP5は北海道78.60%、宮城県74.76%、埼玉県71.12%、千葉県71.80%、東京都74.14%となり東京都は5位ですが空室率ではこのうち、北海道2.38、宮城県5.73%、埼玉県2.19%、千葉県2.80%、東京都1.53%となり、東京都が最もリスクが低いことがわかります。不動産投資では入居者がいなくては成り立ちません。少しでもリスクを抑える為には場所選びが大変重要です。
コロナ禍で不安定な状況が継続する中、欧米に比べて安定性の高い東京の物件に注目が集まっています。
JLLは2021年の見通しについて“各国の中央銀行の金融緩和により投資待機資金は増えており、政治面が安定し市場規模も大きい日本への資金流入は続く”としており、東京における不動産投資は今後も安定して推移すると考えられます。
全国賃貸住宅実態調査 報告書
出展:「特定非営利活動法人IREM JAPAN」「公益財団法人日本賃貸住宅管理協会」「株式会社 LIFULL」
参考:アパート経営の平均入居率はどのくらい?管理会社によって大きく変わる入居率!満室経営をする為に大切なことは?
まとめ
- コロナ禍でも2020年1~9月期で海外から東京への不動産投資額が世界首位
- 東京の入居率は都道府県で最も高い
- 少しでもリスクを抑える為に、場所選びが重要
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