不動産コンサルティング技能登録者(ふどうさんコンサルティングぎのうとうろくしゃ)
とは、単純な売買、賃貸等に留まらない多様な不動産ニーズに対応すべく、高度な専門性と充分な経験を保有 している事を保証する為に創設された資格である。

社会経済環境の変化に伴い、不動産に関するニーズは多種多様なものとなっており、不動産の証券化の進展など不動産をめぐる制度も大きく変化していることから、不動産の有効活用や投資・相続対策等について、高い専門知識と豊富な経験に基づく不動産コンサルティング能力の必要性が高まっている。

不動産流動化、証券化の発達に伴い、新たに生まれた有効活用手法、投資手法への対応も含まれている。

平成25年1月から、資格者の名称が公認 不動産コンサルティングマスターに変更となった。

近年の試験では、2年連続で合格率が50%を切り、記述式で長文問題が増加するなど試験の難化傾向がみられる。なお、当試験受験者は宅地建物取引士など一定の素養を持つ者が受験しての結果なので、合格率をもって必ずしも平易とはいい難い。

 

宅建主任者(現宅地建物取引士)とは別にコンサルティング業務を行う資格を創設すべしと唱えたのは宅建学者を名乗っていた中野元氏であるといわれている。彼は不動産コンサルタントを不動産業者の中に置くのではなく、司法書士のように独立した立場になるべきと主張し日本不動産コンサルタント協会を設立した(同協会自体は2013年8月8日に解散)。彼はその著書の中で不動産コンサルタントという資格を広めたいことや、彼のアイディアを知った建設省(現在の国交省)が、不動産コンサルティング技能登録者という資格を始めたことを記している。旧建設省は平成4年に「不動産コンサルティングに関する知識及び技術の審査・証明事業認定規程」(平成4年7月2日付建設大臣告示第1277号)を設けた。不動産コンサルティング技能試験・登録制度は、(公財)不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)が、上記規程に基づく事業認定機関として、平成5年度からスタートさせた。合格者数は初期の2-3年を除いてほとんどの期間は年間1000人に満たない非常に少人数である。業務独占こそ得られなかったが、後述するように不動産特定共同事業法、不動産投資顧問業登録規程、金融商品取引法で 共管ではあるが必置資格として省令等で位置づけされていたり、仲介手数料とは分離して、コンサル報酬を受け取れるように旧建設省から 各都道府県監察課に事務連絡の通知書も発行されていることは他の民間資格とは一線を画すものである。IT化、少子高齢化により大きな変化に晒される不動産業界では不動産コンサルティングが業界の今後のあり方の一つとして注目されている。

現在、公認不動産コンサルティングマスターはビル経営管理士不動産証券化協会認定マスターと同様、国土交通大臣認定資格であり、以下項目の通り、法律で特定の位置付けがある。

 

宅建マイスター(wikipedia)